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ブリーとミモレットの合わせ方
ブリー・ド・ムランと相性のいいワイン
ムラン村が発祥のブリー・ド・ムランは熟成期間も長く、より塩味・酸味・コクがあり野趣に富んだ味わいです。
もちろん合わせるワインも力強いものとなりますが、定番は重めのボルドー(カベルネ・ソーヴィニョン主体)。
優れた生産者のサン・ジョセフあたりも面白いです。
ブリー・ド・ムランとは相性がイマイチのワイン
シャンパーニュ、フル―リーは完全にチーズの強い風味でかき消されてしまいます。
ピノ・グリージョやグリューナー・ヴェルトリーナー、ピノ・ネーロも同じくでした。
さて、サンテミリオンのメルロ。
やはりブリード・モーのように合うは合うのですが、どうしてもムランの力強い風味に負けてしまいます。
無理に一緒にする必要はないかもしれません。
また、グルナッシュとの相性は良かったですね。
タンニンを甘く感じ、調和が取れて好印象でした。普通のシラーよりもグルナッシュのほうが上品にまとめてくれます。
ブリー・ド・ムランと白ワイン
個人的にはムランが大好きで、お店では必ず仕入れています。
そんな私が提案するアッビナメントは少し意外、ブルゴーニュのシャルドネです。
(管理人注 アッビナメントとはいわゆるマリアージュと同じ意味です)
それも樽の影響を受けていなく、リンゴ酸をハッキリ感じ、しっかりとしたミネラルの冷涼感あるものです。
なんとなくのイメージではムルソーなどの重厚系シャルドネが合いそうですが、フレッシュ系のシャルドネが面白い相乗効果を見せてくれます。不思議とワインの甘味が凄く感じられるようになるのです。
白ブドウの瑞々しく美味しい甘味。ムランのともすれば強すぎる香りが穏やかに感じられ、この2つを組み合わせなければ得られない甘美な味わいを楽しめる・・・これぞ『マリアージュ』という言葉がピッタリでしょう。
マリアージュの楽しさって?
マリアージュという言葉はよく使われますが、ただ普通に“合う”とか“邪魔をしない”だけではつまらないと思われませんか?
何かと何かを合わせる事によって、新しい世界を垣間見られるのがマリアージュの妙だと私は考えています。
だからこそ、そう簡単には見つけられない運命の異性のようですが(笑)
私が経験した中での1番は、シャンパーニュのアラン・ロベールとエポワス・ド・ブルゴーニュのマリアージュでした。
ミモレット編に続きます。