- ためになるワインの話, 岡田 知
- 知ってると自慢できるシャンパーニュの豆知識 はコメントを受け付けていません

クリスマスカラーに染まる街。寒い日が続きますが、これからの時期はシャンパーニュやスパークリングワインを飲まれる機会も多くなると思います。クリスマスディナーや新年最初の ワインはシャンパーニュという方も多いのではないでしょうか?
そんなシャンパーニュやスパークリングの瓶底を見ると、白い線が書かれているのを見たことがありません か?この白い線、『ルミアージュ』という作業を機械 に頼らず、手作業で行っているという証拠となる線なんです。
ルミアージュとはシャンパーニュやスパークリングを造る過程で、瓶内二次発酵後に残る澱を瓶口に集める 作業ですが、かつてはそれをほとんど手作業で行って いました。ピュピトルという穴の開いた衝立のような 板にボトルを差込み、熟練の職人が瓶を1/8ずつ回 し、澱を瓶口に集めていきます。職人が瓶を回す目印 にしていたのが瓶底の白い線だったんですね。
現在ではルミアージュは機械で行われることが多く、 白い線の書かれたボトルを見かける機会が少なくなり ました。ジロパレットやピュピマティックといった機 械が職人に代わりルミアージュ的な仕事をしてくれて いるのです。
しかし、未だにルミアージュを手作業で行っている生 産者が少ないながらも存在します。機械化することで 味わいに大きな変化をもたらすわけではありません が、ルミアージュという作業にこだわる職人気質な生 産者は個人的についつい応援したくなってしまいま す。
これからシャンパーニュやスパークリングワインを飲 まれるときにこっそり瓶底を確認してみてください。 職人の心意気が味わいに伝わってきそうで、より一層 美味しく感じるかも知れませんよ。