アルザスワイナリー巡りーあの有名なマルセル・ダイスのオープンデイへ

  • アルザスワイナリー巡りーあの有名なマルセル・ダイスのオープンデイへ はコメントを受け付けていません。


アルザスだけを限定し、ワイナリー巡りをしているが、日本に入っているアルザス
ワインもまだまだ多くなく、面白いワインがまだまだ多く潜んでいる。そんな変わ
ったワインや、珍しいワインを探すことが趣味だ。今回はアルザスワインと言えば
、と言えるくらいアルザスでは有名なワイナリー、マルセル・ダイスさんのワイナ
リーオープンデイに行ってきたのでその様子をご紹介しようと思う。先ずは彼らの
ワインについて、そして生産などについてお送りしたい。

アルザスワイナリー、マルセル・ダイスとは?

マルセル・ダイスのインポーターさんのサイトによると、『現代アルザスワインの
頂点を極めるジャン・ミッシェル・ダイス。アルザスに初めて「テロワール」の概
念を持ち込んで大論争を巻き起こし、遂にはAOC法の改正(ラベルに品種名を表記
しなくてもよくなったこと等々)を成し遂げた、信念の男。」とあり、どんなお方
なのかと、とても興味深く、ワイナリーに訪れた。ビオデイナミワインの生産者。


マルセルダイスのジャン・ミシェルとマシュー

実は以前にもこのワイナリーに仕事で訪れたことがあり、ご子息である後継者のマ
チューさんには以前もお会いしたことがあった。けれどアルザスの革命児と言われ
、アルザスワインを世に知れ渡らせ、革命児とも言われるお父様のジャン・ミッシ
ェルさんにはお会いした事がなかった。そんな中今回のワインオープンデイでジャ
ン・ミシェルさんともお会いできたことは本当に良い機会だった。お二人や、他の
スタッフさんからも色んな話しが聞けて、本当に有意義な時間を過ごすことができ
、これは是非多くの方とシェアしたいと思った。

ワイナリーオープンデイ

さすがマルセル・ダイスのオープンデイという感じで、ワイナリーではテイスティ
ングだけではなく、香りについてのセミナーや、ブラインドテイスティングなどな
ど盛り沢山で、本当に有意義な時間を過ごす事が出来た。そして何よりもこのワイ
ナリーのワイン生産に対する哲学や想いを教えてもらうことができた。
2日間に渡って開催されたオープンデイには日本人らしき方々もいらしゃり、マシュ
ーさん曰く「日本のパテイシエさんの団体25名が来たよ。」とのことだった。

マルセルダイスのワイン作り

 

アルザスに初めて「テロワール」の概念を持ち込んで大論争を巻き起こした、とあ
るが、お話を聞いて思ったのは、これはもっとシンプルな考えなんだと言うことだ
った。マチューさんに案内されて、カーヴを見せてもらった時に、マチューさんが
最初に行ったことがとても印象的だった。
「土壌(テロワール)を瓶に詰める。」
土壌の中にはそれぞれ特徴があり、ぶどうの品種ではなくて、大事なのは土壌なん
だということ。
そして、自然に従ってワインを生産していくので、圧搾も自分たちの都合ではなく
、ぶどうに合わせて圧搾していくので、時間も例えば3時間とか人が決めるのではな
く、ぶどうの都合で圧搾も決めていく。だからこそ手間ひまかかる仕事なんだと教
えてくれた。

マルセルダイスの日本輸入

日本でも有名なマルセルダイスだが、マチューさんと話をしていると、彼曰く日本
への輸出は1985年、お母様が一人「日本でインポーターさんを見つけるまで帰らな
い。」と日本へ旅立ち、ユースホテルなどに泊まりながら、インポーターさん探し
をしたそうだ。実はただただ美味しい、良いワインと作る革命児ではなく、そうい
ったバイタリティーある行動が、今のマルセルダイスがあるのは、そんな努力もあ
ったからなんだろう。現に、彼らはただただワイナリーで待っているだけではなく
、海外のワイン展示会などにも参加してマーケテイングを広げている。セールスの
方とお話をした際、現在は2社の日本のインポーターさんと取引があり、1社は幾つ
か選別して販売、もう1社ではほぼ全種を扱っているとのことなので、日本ではほぼ
全てのマルセルダイスのワインが飲めるという事だ。

マルセルダイスのワイン生産

手間暇かけて生産されたワインは土壌が大事という点からしても、通常のぶどう生
産よりも1ヘクタールの生産量がかなり少ない。例えば、通常のグランクリュは1ヘ
クタールは55hlなのに対し、マルセルダイスは通常の彼らの呼ぶプルミエクリュ
と言われるぶどう生産でも1ヘクタールに対して40~50hl、グランクリュでも1ヘ
クタールに対して20hlのみの生産だとのことだった。この数字を見るだけでも、
土壌に対して、ぶどうの生産が少ない事が分かる。

ワイナリーのテイステイング

今回のオープンデイではマルセルダイスの主なワインの試飲の他に、同じグランク
リュの年代違いやヴァンダンジュタルデイブやセレクショングランノーブルなども
試飲できた。
全てのワインの横にはその土壌も提示されており、その違いを目で確かめることが
できた。

同じグランクリュで年代別というのはあまり飲む機会がないので、この3年違いのテ
イステイングも、とても有意義なテイステイングだった。ヴィンテージも大事だと
言われるが、このテイステイングの違いを感じるのはかなり難しいと思った。
テロワール表記をしているとは言え、やはりヴァンダンジュタルデイブやセレクシ
ョングランノーブルはアルザスの規定通りセパージュが表記されていた。
テロワールの大切さを改めて実感できるテイステイングだった。

これだけ書いても書ききれない、本当に素晴らしいワイナリーだった。けれど、ジ
ャン・ミシェルさんやマチューさんからの生の声を聴いて、是非多くの方に知って
頂きたいと思った。こういった全ての努力があってこそ、美味しいワインができる
のだと思う。

この記事の著者

Coquelicot 

元フランスのワイン展示会運営会社勤務。
『全日本ソムリエ連盟』ソムリエ資格、チーズコーデイネーター、利酒師の資格を持ち、
フランス、アルザスワイナリー巡りを趣味にしています。
インスタではワインだけではないアルザス情報をお送り中。
https://www.instagram.com/coquelicots00/

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

ページ上部へ戻る