州ごとにみるイタリアワインと郷土料理 ピエモンテ編

バルベラとアニョロッティ
品種が多くて分かりにくいと言われているイタリアワイン。
このコラムでは、そんなイタリアワインを料理と合わせて、州ごとに解説していきます。
前回は夏らしくシチリア州を紹介しましたが、9月に入り秋めいてきた今回は一転して北に移動、ピエモンテ州のワインと料理について紹介します。

ピエモンテ

ピエモンテは、州の名前が山の麓という意味を持つだけあり、アルプスの麓に位置し豊かな山の幸に恵まれています。
Google マップ
特にアルバの白トリュフは名高く、収穫時期の10月には白トリュフ祭りが開かれイタリア全土から白トリュフが集まります。
肉は牛肉をはじめジビエなど、赤ワイン煮やグリルなどにしていただきます。パスタでは卵黄をふんだんに使用した細麺のタヤリンや、アニョロッティというラビオリ、また平野部では米作も盛んでリゾットもよく食べられています。

お菓子の種類も豊富で、名産のヘーゼルナッツを使ったチョコレートや栗を使ったお菓子が有名です。

ピエモンテのワインは

ワインはイタリアを代表する銘醸地で、ワインの王様といわれるバローロやバルバレスコをはじめ、DOCGワインの数は州最大の16にのぼります。
黒ブドウはネッビオーロ・バルベラ・ドルチェットの3種類が主な土着品種として知られています。今回紹介するバルベラは酸が豊富でタンニンが少ない品種。赤ワインが苦手な人でも飲みやすい軽やかな味わいが持ち味です。樽との相性が非常によく、長期熟成タイプのものも最近は見受けられますが、基本的には早飲みタイプのワインが多いと言えるでしょう。まだ暑さの残るこの季節に楽しむのにぴったりな赤ワインです。

バルベラとアニョロッティ
Barbera d’Alba DOC Graera Alta
作り手 CASCINA CHICCO
国と地域 イタリア ピエモンテ
ヴィンテージ 2012
ブドウ品種 バルベラ100%
平均樹齢10年。土壌は年度混じりのライムストーン土壌。ステンレスでアルコール発酵後、150~200リットルの木樽と2度使用したフレンチ・バリックに移し、マロラクティック発酵を行います。その後翌年の7月まで熟成させ、9月にリリース。香りは豊かでチェリーなど熟した赤いフルーツや下草の香り。バルベラらしく澄んだ酸に、木樽からくるタンニンのバランスが非常によくとれています。肉料理やパスタ、チーズに合わせて楽しみたい1本。

料理

1. ヴィッテロ・トンナート

ヴィッテロ・トンナート
ヴィッテロ = 仔牛、トンナ = ツナ。ゆでた仔牛肉の薄切りにツナソースをかけるこちらのお料理、お肉+お魚?と、ちょっと不思議な組み合わせに思えますが、ピエモンテ州ではとってもポピュラーな前菜です。今回は肉の旨味を閉じ込めたいので、仔牛のヒレ肉をゆでる代わりに蒸してしあげました。日本ではあまり見かけない仔牛ですが、柔らかくてクセが少なくとても食べやすいお味です。イタリア料理ではよく使うので、いつも東麻布の日進というスーパーで購入しています。さっぱりとした仔牛肉に、マヨネーズとウスターソースで味付けしたツナソースがアクセントとなり、食が進みます。仔牛肉は淡泊なので、赤ワインでも軽やかなバルベラが非常によく合いました。

2. アニョロッティ・ダル・プリン

アニョロッティ
アニョロッティとはラビオリのこと。このアニョロッティは、端をつまんで独特の形に仕上げています。本来はボッリートという様々なお肉をゆでて作る料理が余ったときに、その中身を詰めて作ったものでした。今回は牛ひき肉をメインにほうれん草・パルミジャーノ・生ハムなどを加えてしっかり目に味つけ。ゆであがったアニョロッティはセージバターであえて、パルミジャーノチーズをたっぷりふりかけました。濃厚な中にもセージのスッとした味わいがあり、草のニュアンスがあるバルベラと、こちらも素晴らしいマリアージュとなりました。

この記事を書いた人

小山 久美子
小山 久美子
料理研究家
イタリアソムリエ協会認定ソムリエ
JSA認定ワインエキスパート
CPA認定チーズプロフェッショナル
サーブルドール騎士団 サブラー
南麻布の自宅でイタリア料理とワインの教室を主宰する他、アカデミー・デュ・ヴァンの講師としても活躍中。シャンパーニュとイタリアワインの追及で他の地域のワインを飲むゆとりがないのが悩み。日々、料理とワインのマリアージュを研究しています。
No tags for this post.
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の著者

小山 久美子

小山 久美子

料理研究家
イタリアソムリエ協会認定ソムリエ
JSA認定ワインエキスパート
CPA認定チーズプロフェッショナル
サーブルドール騎士団 サブラー
南麻布の自宅でイタリア料理とワインの教室を主宰する他、アカデミー・デュ・ヴァンの講師としても活躍中。シャンパーニュとイタリアワインの追及で他の地域のワインを飲むゆとりがないのが悩み。日々、料理とワインのマリアージュを研究しています。

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

ページ上部へ戻る